2008年12月20日(土) 音楽座ミュージカル「マドモアゼルモーツァルト」3日目 「高野菜々、ここまでやれます」

 音楽座ミュージカル「マドモアゼルモーツァルト」、今日は東京公演の3日目です。

 正直なところ、初日は(ちょっとドタバタ喜劇っぽいかな)というのが感想だったのですが、今日はまるで見違えるほどの舞台に感じました。 タマネギさんやばいです、ハマったかも(笑)。

 何が見違えるほど違うかというと、まずは主役のモーツァルト、高野菜々(こうの なな)さん。 大化けしつつあるような気がします。 モーツァルトとエリーザで声を使い分けるのですが、これが自然に笑いを誘う。 歌うときものソプラノもキレイで、声量も十分。 演技は、初々しいです。新人さんなので。 でも、公演3日目の今日見たら、初日とはずいぶん変わってきているように感じました。 硬さが取れてきて自由奔放に、でも彼女自身の内側に(自分ならやれる、それにやらなきゃ)という自信と勢いを感じます。 そして、その勢いが舞台をどんどん引っ張って、周りのベテランさんたちがシッカリ脇をしめて応えてくれるので、ますますモーツァルトが引き立ちます。 

 コンスタンツェは、安彦佳津美(あびこ かずみ)さん。 安彦さんにとっても初舞台です。 ソプラノがモーツァルトの高野さんとよく合いますので、2幕の♪朝焼け、聞き応えがあります。 演技も素晴らしいと思います。 「音楽さえよければあなたはなんでもいいの?!」 から始まる部分は私は息ができません。 もちろん、コンスタツェも周りのベテランさんに引き立ててもらってます。 

 『魔笛』を作曲中のモーツァルト。 身体は憔悴しきっているのに、神経は興奮状態で次々メロディが湧いてくる。 まるで神が憑いて書かせてる? そんな憔悴しながらも精神力だけで譜面を書いてるモーツァルトの表現が圧巻で見事です。

 高野さんといえば、色違いのオールドデュトロノミー(笑)みたいな衣装で歌う『魔笛』の中の♪パパパ、 短いナンバーなんですがこれ、大好きです。 1幕からあれだけ歌って喋ってきてるのに、2幕のおしまい近くまできてまだこのナンバーをあれだけ踊りながら<歯切れよく>歌えるなんて。 しかも、踊ってるときの表情はかわいいですよ。 でも、座る席が舞台から遠いと見えにくいかも知れません。  

 それから、まったく別の場面ですが、タマネギ的に印象的な場面がもうひとつ。 サリエリ(広田勇ニさん)が書いた譜面を見せられて、しばらく目を通したあとで鍵盤に向かうエリーザ。 「楽譜を見ないのか?」(確かそんなセリフ)と聞かれて、そのときのエリーザの答えが、「覚えたわ」。 その言い切りっぷりが絶妙で私にはたまらなく痛快です。 その瞬間から、サリエリには負け風が吹き始めます。 そしてどんどん打ちのめされたサリエリは、最後につい、言ってはならない一言を。 エリーザにとっても、多分、他人からいちばん言われたくない一言。 それも、よりによって一番言われたくない人から。 言われた瞬間のエリーザの表情が目に焼き付いてます。 そして次の瞬間、我に返ったサリエリの後悔の顔。 

  新人さんだけど、 歌って踊って芝居して、がここまでやれるなんて、と思いましたので、そこで今日の記事の副題を、 「高野菜々、ここまでやれます」 にしてみました。 もちろん、本人の力だけじゃなくて、ペアの安彦さんとの相性もあるしょうし、2人を引き立てる周りの人たちがいてこその「ここまでやれます」なんでしょうけど。

 余談ですが、高野さんと安彦さんの役を入替えたらどうでしょう。 このお2人なら、それでもかなりやれると思うし、また違った味わいが出るような気がします。

 ベテランさんたちも見どころいっぱいです。 あ、ベテランさんといっても若手揃いです。

 精霊のひとり、パパゲーナの片山千穂さん。 片山さんのバレエには、1幕2幕通して目を奪われてしまいます。 

 そして、スザンナの宮崎祥子さん。  宮崎さんのバレエな踊りをこれだけたくさん見せてもらえる作品って、これまでなかったような。 指先の一本一本までエレガントな緊張感が行き渡っているようで、うっとりです。 「宮崎祥子、踊ります」、そのとおりで、今回の作品、私は大満足です。 ただ、精霊の役なので、 今回はセリフはありません。 

 四季をお辞めになってから私は初めて舞台を拝見する、山崎義也さんと山口博之さんもいらっしゃいます。

 ハマったかもしれないタマネギさんは、チケットの買い増しを計画中です。 今年の冬は不景気で忘年会が少ないので、もう何枚かなら買えそう。 観たくて観られるなら観られるときに観る、ですもんね。

posted by 宇部産タマネギ at 23:40 | Comment(4) | 音楽座ミュージカル/Rカンパニー |
この記事へのコメント
タマネギさんのお幸せそうなお顔が目に浮かびます^^。
あの体型で踊られたら、さぞ美しいだろうと推測できます。
通える限りお通い下さいね。
Posted by kahana at 2008年12月21日 00:23
私は幸せで申し訳ないです。
Posted by 宇部産タマネギ at 2008年12月21日 01:13
こんにちは。
今回も良い舞台のようで、お幸せですね。

私は、今回は観れそうにないです。
25日の昼、予定が何もなかったのですが、
残念なことに休演日なんですね。
踊る祥子ちゃん、拝見したかったのに…。

「観られるときに観る」精神で、しっかり通ってください。
何度もご覧になって、感想が変わっていくのを読ませていただくのを楽しみにしています。
Posted by nakamura at 2008年12月21日 15:26
今日も行っておりました。開幕して初めての日曜ということもあるのでしょうが、ほぼ満員でした。お客さんは、若い2人の迫力に圧倒されてみんな息を止めてみているような気がしました。
私自身は、チケットの買い増しに成功したので、テンション上がったままです。
3月中旬に関西公演があるので、ぜひお運びください。今度は大阪城ではなくて、阪急の西宮北口です。
Posted by 宇部産タマネギ at 2008年12月21日 17:15
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